緊張と緩和の結晶、昔の日本男児の死生観を表したような映画
去年末に見た首が少し残念な印象だったので、池袋の新文芸坐で鑑賞。夜間のアンコール上映なのに満席だった。
映像の切り返しから言葉選びから死と対極の笑いのバランス感、4作目にして北野武の美学が完成されている。
映像に映っていない場所さえも美しさが宿っている気さえする。
これが当時は2週間で打ち切り&海外での評価から逆輸入で日本で知られるって日本人の興味における初動の感性って不思議。
黒澤明との対談で大事なシーンを引いて撮っているのが好きと北野武に伝えたのは有名な話だけど、ラストのドンパチシーンをあんな詩的に撮っているのは本当に凄いと思う。ハリウッド映画ではまず無理な日本的美学の結実がこの映画にはある。