一見すれば小綺麗な絵画のようだ。無味無臭とも表せるほどにあっさりしている。残るのは虚無。北野武は、画家の筆づかいが語る言語だけを信じているのかもしれない。
その筆づかい。如才ないねえ。
"カタギじゃない"生き方。芸人も画家もヤクザも。疲れるんだ。誰も喜んでヤクザやってない。大杉漣は笑わない。その中で沖縄での他愛ないお遊びが映える。長いんだそれが。そして一瞬のドンパチ。このメリハリのセンス。
アロハの色に憧れていたのかもしれない。周りはドス黒い血潮だから。昨日の親が永遠の友を殺すソナチネ世界の哀しみです。