ゲー

アイズ ワイド シャットのゲーのレビュー・感想・評価

アイズ ワイド シャット(1999年製作の映画)
3.9
駄作、駄作と言われているのを、よく見てきたから、これは長年スルーしてきたのだけど、面白いじゃん。
他のキューブリックの傑作群と比較すると、確かに劣ってはいるものの、決して悪くない。

ただ、長い。
特にニコール・キッドマンの喋りが長くて、そこが眠たくなる。
キッドマンはこの作品に向けて仕上げてきた肉体を、これでもか!これでもか!と見せつけてくる。
トム・クルーズは嫌でも己を主張する。
2人の美男美女っぷりは、この作品の見所でもある。
だが、キューブリックの世界観に対しては、我が強すぎる。

仮面パーティーと闇の儀式、夜の貸し衣装屋、絵画と家具だらけの夫妻の家など、これぞキューブリック!なカットは多数。
特に、儀式シーンは劇場で観たい。そこだけでいいから、でかい画面と大音量で観たい。


他作品でのトム・クルーズの無双っぷりを知る者としては、この作品でのトムの弱キャラっぷりにはどうしても違和感が……
館で仮面集団に囲まれようが、普段のトムならば余裕で切り抜けるだろう。
大ジャンプ&廻し蹴り→スライディングで人混み脱出→絶対に命中しない敵の銃弾→追手を失神させ拳銃奪取→1人1人バンバン射殺→ビビりまくる館の主人を逆に脅迫→だがそこに人質にされた妻ニコールが……!
ここまで想像できる。
ついでに、雪山のホテルの亡霊達も、ソ連の皆殺し爆弾も、ハートマン軍曹も、トム・クルーズに全部やっつけてもらおう。
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