鍋山和弥

陰陽師 IIの鍋山和弥のネタバレレビュー・内容・結末

陰陽師 II(2003年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

これは、国を滅ぼされた、出雲の国の王の、都への、復讐の物語。出雲の国の王、『ゲンカク』は、国を、大和に、滅ぼされた。そのため、大和に復讐するために、『ゲンカク』は、『ヤマタノオロチ』を、倒した、荒ぶる神、『スサノオ』を、蘇らせるため、儀式を行う。その儀式によって、『スサノオ』の魂は、『ゲンカク』の子、『スサ』に宿る。そして、『スサノオ』の完全復活のためには、8つの、人間の肉体の肉を、『スサ』が、喰らう必要があった。その8つ目の肉体が、『スサ』の姉、『アメミコ』であった。なぜなら、『アメミコ』には、『アマテラス』の魂が、儀式の際、宿ったから。『スサノオ』完全復活のためには、『スサ』は、姉の、『アメミコ』を、喰らう必要があった。親の、『ゲンカク』と『ツクヨミ』は、選択を迫られた。『復讐』か?『子供の命』か?『ゲンカク』は、『復讐』を取り、『ツクヨミ』は、『子供の命』を取った。確かに、国は、滅びた。復讐したいのも分かる。だが、子供の命をとは、・・・・。きっと、『ツクヨミ』は、そう思ったのだろう。『ツクヨミ』は、復讐を取った、『ゲンカク』に殺された。『ゲンカク』は、復讐を望んだ。だが、最終的には、『スサ』も、『アメミコ』も、『ツクヨミ』も、復讐を望まなくなった。皆で、一緒にいることを、望んだ。『アマテラス』となった、『アメミコ』の、『スサ』への優しさが、『スサノオ』から、『スサ』へ戻し、『スサ』の自我を取り戻し、『スサ』、『アメミコ』、『ツクヨミ』の3人は、一緒になった。それを、成し遂げた、『安倍晴明』は、命を落としたが、その『安倍晴明』を、『ゲンカク』は、命を与えて、救った。なぜ、『ゲンカク』は、命を与えてまで、『安倍晴明』を、救ったのか?本当に、『安倍晴明』に、恨みは無いからだろうか?『ゲンカク』の家族は、『ゲンカク』以外、皆、天に召された。『ゲンカク』は、やはり、家族の元に、行きたかった。そういうことではないだろうか?これは、国を、滅ぼされた、『ゲンカク』の、愛と復讐の物語。
鍋山和弥

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