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三つ数えろのあのレビュー・感想・評価

三つ数えろ(1946年製作の映画)
4.1
扉を開けたら何が起こるかというスリル

この時期の映画にありがちな感じがしますが、人物相関がとにかく分かりにくいです。「マジでブロディお前いつからいたんだよ?」みたいな状態になります。小物がもう次から次へと出てくるので、流石に映画サイズに絞ろうぜと思いました。

ただ、この映画はマーロウの足取りをしっかりと掴んでいて、マーロウが扉を開ける度に物語が次々に進展していく独特のリズムがあるので、割と最後まで違和感なく観ることができます。

ブロディが扉を開けると扉越しに銃弾が飛んできて、マーロウが扉を開けると階下へ人影が消えていったり、すりガラスに映る影の正体を見定めたところで毒殺が起こったり、ラストでマースが飛び出していくと、誤射された銃弾が閉まった扉に弾痕を作ったりと、扉を潜るまで何が起きるのか分からないスリルが最後までありました。

やたら扉をくぐるので、どことなく去年観た「ボーンズ・アンド・オール」を思い出しました。
あ