だいごろー

東京マダムと大阪夫人のだいごろーのレビュー・感想・評価

東京マダムと大阪夫人(1953年製作の映画)
4.3
@新文芸坐

芦川いづみ特集にて。これも久しぶりの鑑賞。やっぱり最高に面白い!やっぱり川島雄三はコメディでしょ!

ある東京の集合社宅が舞台。そこはアヒルヶ丘と呼ばれていて、大量のアヒルが飼われている。そのアヒルの鳴き声の煩さを、主婦たちの井戸端会議の様子と重ねる面白さ!
最新家電でマウントを取り合う主婦たちはわかるけど、この時代なんで電気洗濯機なのがスゴイ。
この頃から宇多丸が言うところのカット、シーンごとに「韻を踏む」つなぎがめちゃくちゃ上手い。特に芦川いづみと月丘夢路が駆け寄るシーンから、おっさんたちの抱擁に繋げるあたりはセンスの塊。

隣同士の東京マダムと大阪夫人のシンメトリーな小競り合い(後半夫も巻き込まれていく)も面白いし、高橋貞二を取り合う芦川いづみと北原三枝との恋の鞘当ても面白い。