韓国で長期拘留された朝鮮工作員が、釈放され、異国の地で新たな人生を送るお話。
工作員の人達はとても純朴だった。何の疑いもなく、北の国の理念を神のように崇拝し、国のためなら、どんな拷問にも耐え抜く。私にはそこまでして守るべきものなのか、理解し難かった。
たとえ、拷問に屈して転向してしまっても、転向したと言う事実に一生悔い、その傷と付き合っていかなくてはならない。
非転向のまま、釈放されても、決して自由な生活が送れるわけではないし、祖国に帰れる保証もない。そのまま異国の地で骨を埋める人も少なくない。

工作員だって、好きでなってるわけじゃない。でも、彼らには自分の仕事にとても誇りを持っていた。自分の国に対しても圧倒的な誇りを持っていた。全て、国の繁栄のための駒であっても、彼らはそれを誇りとして生きていた。日本で生ぬるく生きている私にとっては隅まで理解の及ぶ話ではなかった。

気になったこと↓
なぜ、ジャーナリストの石丸さんは平壌に入れたのか
工作員の送還に反対する韓国の右翼は何を主張しているのか