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天井桟敷の人々のyのレビュー・感想・評価

天井桟敷の人々(1945年製作の映画)
5.0
素晴らしい映画の4Kリマスターをありがとうございます。
多くの映画監督や脚本家がこの映画にインスピレーションを得たことでしょう。バレエだってそう。

権威とそれに都合のいい法に反するもの(面白い髪型でいつも白いブラウスの悪党)、ピエロの創造者(バティスト)、名優(フレディリック)らは実存した人物をモデルにしたそう。

イングマールベルイマン、デビッドリンチはじめ、多くの素晴らしい映画監督や脚本家もこの映画を見ただろう、MJも。

マイムも楽しめる。

映画見始めは、バティストがドストエフスキーの白痴の主人公をモチーフにしたのかと思っていたけど、モテ女性がそんなかんじだ。
モテ女は、男達をつなぐバッファーであり、愛、自由の体現者でもあり、主人公のようでいながら、男達の人柄を示していく役なんだと。

強盗殺人と貴族は非合法か合法かの違いで、法は既得権者の都合のいいものでしかなく、共に悪が倒され、彼らの死は喜劇でもあるという。

バティストのモデルへのオマージュを感じる。コピーしてピエロ増が崩れた事への抗議も感じられる(最後のピエロの嵐)。

ルノワールの息子の古着屋は、象徴として、引っかき回すバッファー。バティストの心の中の消滅させたい何かか?

昔の映画って凄い。
面白かった。

化粧や衣装、ライティングも面白かった。
台詞が多いなと感じたけど、無駄な台詞はない感じ。

素晴らしい。
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