天井桟敷の人々 第一部:犯罪大通り 第二部:白い男の作品情報・感想・評価

天井桟敷の人々 第一部:犯罪大通り 第二部:白い男1945年製作の映画)

Les enfants du paradis/Children of Paradise

製作国:

上映時間:195分

ジャンル:

4.0

「天井桟敷の人々 第一部:犯罪大通り 第二部:白い男」に投稿された感想・評価

akubi

akubiの感想・評価

4.2
夢から醒めたバティスト。夢の中の彼を愛したナタリー。こころに永遠の鍵をかけてしまったガランス。
こわくて掴めずに、指の間からするすると零れてしまう愛をだれもがそっと眺め、憂う。
夢の外は陰鬱な人生。こころを閉ざして笑顔をはりつけるか、誰かや自分を殺すだけ。

人生の真理のつまった可笑しくてせつなくて優しくてやっぱり悲しい、だれもが通るような人生のひととき。そしてこれからもつづく、甘くて苦いこの旅路。
けれど美しいと思ってしまうのはなぜだろうか。儚く散りゆく桜みたいに。夜の雲間にふいにあらわれるぴかぴかの満月みたいに。
Yukiel

Yukielの感想・評価

4.8
フランス映画の名作と言われている本作。
流石、名作と言われる理由がありますね。
そして75年前の作品で、ナチス第二次世界大戦下で作られた作品にもかかわらず、美しく素晴らしい。
シャンソンの枯葉で有名な詩人ジャック・プレヴェールが脚本をしているだけあり、セリフが美しかった。詩のような言葉ばかりでした。
今よりも撮影の技術がない時代ですが、今の時代では表現出来ないものがあると思いました。
主役のバチストとガランスの役者さんがとても良かった。
芝居をテーマにした作品ですが、話の全体が舞台のようでした。また時間を空けて何年か後に見返したい作品です。
1.2部合わせて3時間ありますが、この作品を配信してくれてるアマプラすごいなと思いました笑
JUN

JUNの感想・評価

-
感動。これを映画館でほぼ貸切でしかも4K版で見れたのは本当に贅沢な時間だった!

とにかく主人公の表現力が凄い。台詞がないのに。無言劇(パントマイム)でここまで面白い劇が作れるのかと感動したし、会場の熱を肌で感じる舞台っていいなって思った。
当時のフランスの、市民全員、貧乏人でさえも芸術を愛する心をもっているのは本当に素敵だなあとしみじみした
素晴らしい!終わったあと、面白かった余韻が残り、その余韻が向こう一週間続くような、そんな傑作名作大作。リマスタリングに感謝…

大衆を味方につけた、映画が大衆にとって等しく、大きな娯楽だった時代の映画。才能なしと周りから言われる役者・バチストと絶世の美女・ガランスの、身分を乗り越えた恋愛ストーリー。少ない主要登場人物が3時間もの長尺で繰り広げる、人間関係の妙、浮き沈みのあるストーリー展開に引き込まれたし、なんといっても、バチストの、パントマイムの演技が素晴らしかった。戦後当時、特別な娯楽である映画を観にいって、スクリーンであの演技を見ていたら、どんなに感動したことだろう、!

最後の終わり方もよかった。祭で上を下への大騒ぎの中、去りゆこうとするガランスを追うバチスト。祭で狂気乱舞する周囲と、バチストの悲しそうな顔のコントラストが、強く印象に残る。(ホドロフスキーはこの映画に影響を受けたのかな?と思った。)はっきりとは描かれないが、悲劇オセローの舞台で逢瀬を交わしてしまったから、きっとみんながすれ違う、これは悲劇的結末だったのだろう…
miku

mikuの感想・評価

-
愛してる二人にはパリは狭い。詩的な台詞があちらこちらに散らばって雄弁な作品だけど、言葉を発さないバチストのパントマイムもしかり、沈黙もまた美しい。ガランスは決して絶世の美女ということはないのだけど、モテる女というのは得てしてそういうものですよね。天井桟敷に集う貧しき人々へ愛を込めて。
まこ

まこの感想・評価

4.4
4K修復版、映像も音声も綺麗だった。あまり積極的に観るジャンルではなかったけど、映画史に残る名作と聞くし、せっかくなので、今回の上映で初鑑賞。ガランス、知れば知るほどただの美しい人というわけではなく、人生で初めて、本物のファムファタールを観たような気がした。カメラ目線の目をしばらく見つめていると、どきどきしてきて吸い込まれそうになってハッとすることもあったり、身近にいたら同性の自分でも虜にされてしまいそうな恐ろしさがある。。
こういうメロドラマ、自分はそれほど見慣れていないので見応えがあったし、無言劇のシーンはそこだけを切り取っても素晴らしい出来で、思わず劇中の観客と一緒に拍手しそうになった。なによりも、一つ一つが詩を詠んでいるかのような、流麗な台詞たちに酔いしれてしまう。ストーリーや演出云々より、一番は、そういう神がかった台詞回しを浴びるように聴けたことが幸せ。全文書き起こしたものを読みたい。。正確ではないけど、好きな台詞メモ。
「君は笑った。人生は美しい。君も美しい」
「好いた者同士にはパリも狭い」
「恋なんて簡単」
「あなたは美しすぎて誰にも愛せません。美は醜い世界への侮辱です」
「役者とは奇妙な仕事だ。毎晩、同じ時刻に観客の胸を高鳴らせる」
「この仕事の素晴らしさは、自分の心と観客の心のときめきを同時に感じること」
「誰も愛さない、絶対の孤独。誰からも愛されない、絶対の自由」
「この嫉妬こそ役立つ。むしろ必要なのだ。君たちのおかげで、ついにオセロを演じることができる」
「幸福と美は一致する」
「あなたは何もかも手に入れているのに愛までも欲しいというのですか。愛は天井桟敷にいる貧しい人達のものです。あの人達から愛までも取り上げてはいけません」
「死んだ役者は幕がおりても立ち上がることはない。通俗喜劇の道化役者は私ではなく、あなただ」
Pokpok

Pokpokの感想・評価

3.5
名作は劇場で観たい派なので観られてラッキーでした。

ガランスが高峰三枝子に見えてしかたがない。
kiko

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4.2
観られてよかった大メロドラマ。
ホドロフスキーも影響受けまくってるんだろうなぁ!
shikibu

shikibuの感想・評価

3.3
ようやく見たが、ゴリゴリに寝てしまった。
ヒロイン、あんまり美人じゃなくねと思ったが、他にもそう言ってる人いて安心した。ただ演技の安定感と落ち着きが半端ないので、セリフやまわりの演技がどんだけ大袈裟でも安心してみれた。
セリフは大袈裟だけど、妙な説得力があった。セリフの美しさで名作と言われてるのかなあと。
僕は普通に、主人公に恋焦がれてる女性の方が好みです。
4Kにて鑑賞。
4Kで初見できて、良かった。
荒れた画面で観ていたら
表情の機微が読み取れず、
また違った印象になっていただろうな。
(多分ここ重要)

色気溢れるファムファタールと
彼女に堕ちる
道化師と俳優と成らず者と伯爵の物語。

ジャン=ルイ・バローのパントマイムは
醸し出す空気も素晴らしく、
劇中劇もよく出来ていて引き込まれる。
桟敷席の熱狂とかも、
彼を取り巻く環境とかも身体を熱くさせた。

作品全体の流れもテンポ良く、
飽きることなく進み、
ラストの上がり方も秀逸。
含みたっぷりで終わるのって良い。
残念だったのはファムファタールである
ガランスの年増っぷりが、
美しくなった画面で増長されていたところ。

こんなおばさんに…
と何度も思ったことは内緒ですよ。
作中、月日を追うごとに目が慣れ…ない↓↓↓

いずれにしても満足作品。
良い映画は時代を経ても素晴らしい。

こういう作品がこの先、生まれることは
あるのだろうかと思いを馳せる。
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