床ずれ

20世紀ノスタルジアの床ずれのレビュー・感想・評価

20世紀ノスタルジア(1997年製作の映画)
4.5
後輩がこの映画で卒業論文を書いていたので、見てみた。『東京戦争戦後秘話』の頃からほとんど変わらない原将人のスタイルに脱帽。ラストの海のショットも『おかしさに彩られた悲しみのバラード』と同じテンションで撮られている。スローモーションを多用する映画は好きじゃないのだが(『パラサイト』に典型的に現れるようなスローモーションには辟易する)、束の間のうちに過ぎ去ってしまう17歳の広末涼子の変貌を逃すまいとスローモーションで捉える原の執拗さには感嘆せざるを得ない。20世紀の日本人が残し得た財産の1つだ。「建物と食べ物は同じ形をしている」というセリフが良かった。
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