Newman

スリーパーズのNewmanのレビュー・感想・評価

スリーパーズ(1996年製作の映画)
4.0
確かにほんのちょっとしたいたずらの気持ちでやったことが大事件になってしまうことはあるなと考えさせられた。今の日本では、スシローの寿司ぺろぺろ事件。ついでにジャニーズの話まで思い出してしまった。ジャニーズも気持ちの悪い話だ。少年院に入ってのその後は観ているのが辛い、本当に悲惨だ。次にどんな嫌なことがあるのかと思いながら観ることになる。早くこの場面が終わればいいと思いながら観ている。少年院、刑務所の職員は、そこに入っている人間にとっては何でも言うことをきかせることのできる人間だ、長いことその仕事をしていたら自分のことを誤解してしまう人間がいても全くおかしくない、そういう世界だと気づかされた。だから事件を起こすような人間はそこで臭い飯を食べることになることを恐れるようになるのだろうが。4人のうちチンピラになった2人の復讐劇になってホッとしている私に驚いている。それくらいに嫌な少年院での経験だった。そしてその後。少年院の刑務官をやっつけろ!!面白くなってきたぞ。こんな映画を観ているとテレビドラマなんて馬鹿馬鹿しくてと思うんだけど、テレビドラマもいいのがあるんだよね。テレビドラマも観ています。
良く出来ている映画で充分に堪能させてもらいました。でも残念ながら一つ大きな欠点があると思った。2人に殺された刑務官の友人の証人としての発言。ダスティン・ホフマンのダメ弁護士に、刑務官だったときにやっていたことを簡単に認めてしまっている点だ。少年院に入るようなどうしようもない少年に焼きを入れているくらいにしか思っていないからあんなひどいことができたとしか思えないのだ。そして何をしても自分たちの言いなりになる奴、言いなりにならない奴は言いなりになるようになぶり続ける。そういうものだと思う。こんなところで刑務官のそして人間は本来は善のはずだという「性善説」が出てくるとは思わなかった。そこだけが残念。その発言がなければこの映画は成立しないほど大事な発言ではあったのだけど。
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