カネコ

らせんのカネコのレビュー・感想・評価

らせん(1998年製作の映画)
3.0
リングと同時上映だった今作。

小説版リングはらせん・ループの三部作。高校生位の時に読んだきりだけどリングはホラー要素が強かったけどらせんからSFというかバイオホラーに寄っていった印象。

監督の飯田譲治はNIGHT HEAD・沙粧妙子の事件簿・ギフトとかアナザヘブンの脚本を務めていて90年代のSFだったりサイコサスペンス好きなら納得の人選。
なんならリングは映画よりも先に2時間ドラマ版が作られていてそれの監督は飯田譲治が務めている。

この2時間ドラマ版も怖くて。
たぶん一番原作に近い。浅川も男性で高橋克典が演じている。
貞子は原作通りの両性具有のファムファタールとして描かれていてけっこうエロくて怖かった。
たまたま観てしまって後悔した記憶。
ちなみに最初の犠牲者の女子高生役を雛形あきこが演じていた。

らせんの話に戻って。
公開当時にリングを観た後これを観たら確かにテイストがかなり違うので戸惑うかもしれないけど原作読んでたらそんなに違和感を感じないと思う。
こちらもかなり原作に近いストーリー。

リングで死んだ高山を司法解剖する事になった佐藤浩一演じる安藤。
高山の遺体からは腫瘍と撲滅したはずの天然痘に似たウイルスが🦠
前作の主人公浅川の上司から呪いのビデオと浅川の手帳を受け取る安藤。
そして安藤の元に高山の助手高野舞が現れる。

とりあえず安藤がメンヘラ。自傷するメンヘラ女子みたいなメンタルで話が進んでいく。メンヘラだから観たら死ぬビデオも観ちゃうしカレンダーを黒く塗り潰したりするし弱った時には手近な人とセックスする。
亡くなった息子に対して自責の念がある事がメンヘラの発端だから気持ちは分からなくないけど。

セックスした中谷美紀演じる高野舞は貞子のウイルスを伝染されて妊娠、貞子をスピード出産。
元の自分が乗っ取られて貞子になる展開は富江に似てると思った。

ラストの生き返った高山と貞子、安藤の砂浜のシーンはこの世の終わりみたいで美しい。

ホラー要素は薄いけど悪く無い作品だと個人的には思った。
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