Masato

ひとりぼっちの青春のMasatoのレビュー・感想・評価

ひとりぼっちの青春(1969年製作の映画)
3.9
まだまだやります1人鬱映画祭

第14弾 ひとりぼっちの青春
ランクB+

30年代の大恐慌時代、金持ちが主催するダンスマラソンコンテストが開催された。そこで、ある男と女がたまたま居合わせ、ダンスマラソンのパートナーとなり、参加するが…

邦題は無意味ですが、原題は「彼らは廃馬を撃つ」というタイトルです。
察しの良い方だと、ラストは見当がつきそうですから、適当な邦題もある意味良かったかも。ただ、青春を期待すると要素がどこにもないので肩透かし食らう。

この映画で、ダンスマラソンコンテストのことを知った。
この映画だと2時間踊って10分休憩。たまにダービーとかいう全力疾走の10分間を行う。それを1組になるまでほぼ永久的に続けるという地獄のようなコンテスト。賞金はかなり高額。(当時にしては)

内容は映画のカイジに似てました。
金持ちの観客は、貧乏人の惨めな姿を見て楽しむという胸糞悪いものです。
金を求めて死に物狂いで踊って競争する姿は、当時の経済状況からしてしょうがないことなのでしょうが、そこには人間の醜態さが滲み出ています。

端的に言えば、競馬の馬が人間に置き換わり、そこにいろんなドラマがあるような感じです。
雇うと雇われる。家畜のように扱われる所謂社畜を意味しています。
とにかく見ていると胸糞悪い。

何百時間またさらにと時間が過ぎて行くとともに、徐々に精神が崩壊していって、生ける屍のようになっていきます。
金や欲望に囚われた惨めな人間とそれを楽しむ鑑賞者。


私は社会人になったらこんな社畜にはなりたくはない…

ジェーンフォンダが素晴らしく美人なのですが…
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