こたつムービー

漂流のこたつムービーのレビュー・感想・評価

漂流(1981年製作の映画)
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ケーブルにて。
ほぼ幻の(DVD化されていない)映画を鑑賞した。八甲田山の森谷司郎作品。

どっぷり、かつ見応えある、2時間半。
撮影も凄く、傑作、と言っていい映画。
ただし(他の方も言及している、てかそりゃそうでしかない)例のシーンを除いては。

で! 例のシーンがあまりに心の尾を引くので折角の傑作に霹靂を遺し、恐らく例のシーンゆえ、未だソフト化されていない。
(残念だが、弁護不可でもある。それくらい言い訳の効かんショック描写だ)

キャストアウェイに先立つ事20年前、かつ堂々たる江戸時代の史実を基にしたサバイバルど真ん中映画。

キャストアウェイもそうだが、
「結局打ってでるしかない」んだよな…

このまま衰弱死するか、1%の可能性に賭けて海にでるか、という。人間は漫然とは生き続けられないのかもしれない。人生に希望がなければ。
史実によると、島を出る決断から実に5年の歳月が船づくりに費やされた。とのこと。

それでも「どこに着くか死ぬかわからない」のだ。人間はすごい。鳥島がどれだけ孤島かは地図を見れば明らかだ。