ユナマリア

眠狂四郎 勝負のユナマリアのレビュー・感想・評価

眠狂四郎 勝負(1964年製作の映画)
5.0
市川雷蔵主演による「眠狂四郎」シリーズ第二弾。

三隅研二が監督を務める本作、雷蔵が眠狂四郎のキャラを確立した作品とも言われている。

眠狂四郎は偶然出会った少年の父親の敵を討ち、奪われた道場を彼に返す。

その時に出会った老人と意気投合する狂四郎だが、なんとその老人の正体は幕府勤めの勘定奉行の朝比奈であった。

彼は市井の為に、将軍の娘である高姫の化粧代を削減した事によって、高姫が雇った殺し屋に命を狙われている。

朝比奈を気に入った狂四郎は、刺客から彼を守るが…

90分足らずの短い時間の中に、狂四郎のカッコ良さから、復讐、貧富の差、恋愛、武士の勝負、等、映画として楽しめる要素がうまく盛り込まれていて凄い。

かと言って昨今の映画のように、細切りでテンポ良く見せているかというとそうでもなく、適度な間があるのが素晴らしいと感じた。

藤村志保と加藤嘉が本当に素晴らしい芝居を魅せてくれたので、ひとつひとつのシーンが脳裏に焼き付く。

とは言うものの、やはり雷蔵演じる狂四郎の数々のセリフ、そして佇まいが、子供の頃、アニメに出てくるヒーロー達に憧れた時を思い出すくらい輝いていた。
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