もこもも

学校のもこもものレビュー・感想・評価

学校(1993年製作の映画)
4.3
熱心な夜間中学の教師とその生徒との交流を描いた温もり溢れる人情作品

あぁ...素晴らしいなぁ...
どうしようもなくいい作品
紛れもない名作やった
こういう作品との出会いがあるから
映画が大好きやし、やめれないんよね

夜間中学校が舞台になっていて
人数は少ないし、若い子からおじいちゃんおばあちゃんまでと年齢の幅も大きい
そんな夜間中学の一人一人の生徒と黒井先生の思い出が丁寧に描かれていて、先生がこの夜間中学を、なにより生徒1人1人を大切にしている姿に大きな感動と温もりを抱いた
普通の学校を舞台にした作品より、人と人の出会いの素晴らしさを強く感じさせられる

オモニさん、みどり、カズ、張、えり子、イノさん
それぞれの生徒との思い出がどれも温かい
この学校でこの先生と出会えて良かったねって
普段の授業の様子とか、
食堂でみんなが歌うシーンとか、
修学旅行ではしゃぐシーンが
とっても胸を温かくさせてくれた
西田敏行演じる黒井先生も
田中邦衛演じるイノさんも...
本当にいい役やし、本当にいい役者さん

幸福とは...
確かにイノさんの辛すぎる過去を考えると
苦しいことばかりやったのは事実やと思う
それでもみんながイノさんのことを想って、
語り合っているってのは愛される証拠で、
きっとイノさんは照れるやろうけど、
それは幸せなことなんじゃないかなぁって

「そのときわたし...そのときわたし...
 あぁ...わたし...幸せになれるのかもしれない...」

幸福について語り合うシーンも本当に感動した
特に先生との出会いを語ったミドリの話は胸にくる
多分先生もこの時に幸福を感じたんじゃないかな
幸せは形のあるものじゃあない
その幸せを知る為に学ぶんやね
誰かの幸せに自分の幸せを感じる人間でありたい
もこもも

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