ピッコロ

牡丹燈籠のピッコロのネタバレレビュー・内容・結末

牡丹燈籠(1968年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

生きてるうちにお会いしたかった…。

①「四谷怪談 」
"お岩さん、うらめしや~"
②「皿屋敷 」
"お菊さん、いちまい、にまい"
③「牡丹灯籠(ぼたんとうろう)」
"おつゆさん、新三郎さま~"

は、日本三大怪談と呼ばれてるらしい…。
正直、四谷怪談以外、どんな話か知らない…。
今作に至っては、タイトルすら聞いたことなくて…。
でも、三大怪談と言われるだけあって、お話がちゃんとしてるし、とっても切なくて…。泣

⚠以下、映画についてのレビューだけど、ほとんどあらすじになっちゃった…。笑
これ以上知りたくないと思ったら、Uターンしてくださいませ…。


新三郎さまは、旗本(武士の身分の一つ)の家系?
要するに将軍様に使える身なので、それに相応しい役職につかなければならず、世間体も気になるため、決められた相手と結婚もしなければないならいと言う…。
新三郎さまは、とっても優しい性格で、子供達に読み書きを教えたいと猛反発!!!

そんな中、お盆の灯篭流しで出会ったお露(つゆ)さんと、その母親。
とっても親切にしてくれた新三郎さまに惚れてしまう…。
母親の話によると、お露さんは、悪い人に騙され、吉原に売り飛ばされてしまい、もう少ししたら変態じじぃの餌食になってしまう…。
なので、どうかそれまでは、新三郎さまが良ければ愛してください。泣

ただ、お露さんと、その母親はすでに死んでることが判明する…。
変態じじぃの餌食になる前に自害したんだとか…。泣
この世の恨みを残し死んだことに同情する新三郎さま…。
裏の盆20日になると霊は成仏してしまうので、どうかそれまでは、この身をあなた様に…。
生前では出来なかった愛を…。
と、切ない話で涙がチョロリ…。

幽霊との逢引生活がスタートする新三郎さまは幸せなはずが、目の下にクマ🐻が出来、生気を吸われたように次第にどんどん顔色が悪くなっていく…。
そのことを心配した和尚様達は、新三郎さまの部屋にお札を貼って、部屋に閉じこめるようにして幽霊対策を施すが…。
果たして、新三郎さまの運命は…。
お露さんの恋=死は成就するのか?
それは、観てのお楽しみ!


幽霊なので、宙を漂うようにスイスイ動くのが面白い。
ワイヤーで吊るして演技してるんだと思うけど…。
というかチラチラとワイヤーが見えてて…。
ここ数日に観た怪談映画は、全部そこに幽霊が立ってるか?座ってるか?急に現れるか?のパターンのどれかだったんで、ワイヤー幽霊さんは結構新鮮だった…。
ちゃんと足が無いのもGOOD!
でも、カランコロンと下駄の音がするのも不気味ちゃんで…。

お札が貼ってあるので部屋に入れない幽霊さんは、人間と交渉するっていう、ちょっとコメディな展開もあったり…。
人間も人間で、100両くれたらお札を取ってあげるっていう…。
おそらく世界初の幽霊交渉…。
でも、怪談映画なので、因果応報のお約束ありで…。

好きな人とだったら、あの世に逝けば永遠とイチャイチャ出来るわけで…。
ただ悲しいのは、お露さんの母親付きであることなんだけど…。
新三郎さま、特に気にせず、母親の前でイチャイチャしてたので平気みたい?

もしも、生きてるうちに二人は出会ってたとしたら、とっても幸せな家庭を築き、毎日笑顔で溢れてたんだなぁ~と思うと泣けてくる…。

ただ…。新三郎さまは、ホントにお露さんが好きだったのだろうか?
もしかして、恋と思ってたのは、お露さんの呪いであって…。
だとしたら…。ぎゃーーーー!!!
ピッコロ

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