アランスミシー

懺悔のアランスミシーのレビュー・感想・評価

懺悔(1984年製作の映画)
5.0
オールタイムベスト更新。
まるでソ連誕生から崩壊という長い悪夢のダイジェスト版を体験したような地獄。

キューブリックやアピチャッポン張りに毒性の強いコントラプンクト連発してて衝撃
テンギスの時代に合わせて作品単位で演出がアップデートされてる柔軟さにビビらされる

ハルアシュビー、マノエルドオリヴェイラ、ヘルツォーク。
帰ってきたヒトラー、フルスタリョフ車を!
への影響

ジャニーズ性加害問題を彷彿とさせる内容

「君の母は元気か?老人を大切にしないのは罪だぞ」→キリスト教という国の歴史を疎かにするのは罪だ
が、これもスターリンの巧みな仮面
結果スターリンは信者たちを捉え殺す。

画家→アンドレイルブリョフの影響

ジャンルはやはり『ノスタルジア』と同じ蘇る節目。共産主義国家の宿命と言えるジャンル
ただし、挑戦欲求→安全欲求という意味では逆

老婆「この道は教会へ続いているかしら?」
「いいえ、ここはヴァルラム通りよ、教会には通じてないわ」
老婆「教会に通じない道になんの意味があるのかしら?」
→道徳心を捨てた共産主義の道になんの価値があるのか?

晩年のヴァルラムが閉じ込められていた壁=
共産主義国家の国境
そこへ差し込む太陽光=異国の経済発展or神からの終焉の呼びかけ

遺体掘り起こし=情報公開(グラスノスチ)

引用してるのか分からないけど
選ぶ台詞のパンチラインが強すぎる