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ウィッカーマンのEirainのレビュー・感想・評価

ウィッカーマン(2006年製作の映画)
2.4
本作は、カルト映画として有名な1973年の同名映画のリメイク。そして、ゴールデンラズベリー賞5部門ノミネートとなってしまった。。。

主人公の警察官らしからぬ軽率な行動の数々は目に余るし、明らかに何かの伏線のように描かれている始めの交通事故のシーンはほったらかしで「ただ雰囲気出したかっただけ?」となるしで、色々ツッコミを入れたくはなるが、そこまでこき下ろされる作品ではないと思う。(胸糞悪いという低評価は・・・そういう映画なので仕方がない!)

と、本作を擁護してみるが、決して良作ではない。同じく影響を受けたとされる『ミッド・サマー』(2019作品。こちらは良作。)も観たので本作との違いを考えてみたところ、どうも本作には"狂気"さが足りていないように感じられた。1973年版も『ミッド・サマー』も美しい映像や音楽を背景に恐ろしい風習を描いており、この演出が"狂気"を増幅させている。しかし、本作はそういった魅せ方がないため、「ただ胸糞悪いカルト集団に巻き込まれて死にました。」という内容しか残らなかったように思う。

本作は、1973年版のファンであったニコラス・ケイジが自費で製作したものらしい。彼が思い描いていたものが出来たのかどうかは分からないが、大衆にはあまり受け入れられなかったようだ。でもそんなケイジが大好きだよ!
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