このレビューはネタバレを含みます
概ね……概ねとっっっても好きです……
ただ、劇団四季を先に見たのがいけなかったのかもしれません………
石丸幹二さんの歌、テーマの重さ、ディズニーヴィランズブッチギリのサイコパス野郎フロロー、何をとっても最高なんですが、
でもやっぱり舞台版の、全員死ぬオチの方が好きだった………!
何でハピエンなんですか…………何でフロロー以外生きてるんですか………
舞台版の根底に流れる大きな旋律は、差別でも、勧善懲悪でもなく、世界史に則った栄枯盛衰の縮図です。
まず教会、宗教の権力が失墜する(フロロー)(舞台版では司教)→王権が失墜する(騎士であるフィーバス)→最後に民衆へと権力が移っていく(エスメラルダとカジモド)。
しかし、その移行は彼らが生きた時代には訪れず、なす術もなく死んでいく…
あるいは、今ある民主主義も、とってかわるものが出てくるのでは、という暗示かもしれませんね。
どちらにせよそれを完成させるためには、やはり登場人物全員の死が不可欠です。
よって映画版では、差別と勧善懲悪のテーマのみ……
テーマにより深みがあるものを知ってしまっていたので、ちょっとガッカリしました。
やはり芸術作品は作られた順に見るべきですね。
長文失礼しました。