イチロヲ

クリープショーのイチロヲのレビュー・感想・評価

クリープショー(1982年製作の映画)
4.0
ホラー・コミック「Creepshow」を父親に捨てられた少年が、骸骨のキャラクターに導かれながら、コミックの世界を綴っていく。ジョージ・A・ロメロとスティーヴン・キングのタッグが手掛けている、オムニバス・ホラー。

コミック・ブックの禍々しい雰囲気を、映画で完全再現することに主眼が置かれている作品。毛色の異なるエピソードが立て続けに展開されるため、なかなかどうして見応えあり。俳優諸氏の嬉々とした演技合戦も素晴らしい。

第2話では、無知蒙昧な田舎っぺの役柄で、スティーヴン・キング自身が登場。第4話では、妻の尻に敷かれている気弱な夫が、妻殺しの夢想に何度も耽るのだが、いつも「夢想止まり」で終わってしまう。

第5話は、無菌室での生活を望んでいる潔癖症の男が、どこからともなく現れる「G」との苛烈な闘いを繰り広げる。「Gとの闘いに生き甲斐を感じている人間」とも捉えられるため、奇妙な高揚感に包まれる。
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