どど丼

トリコロール/青の愛のどど丼のレビュー・感想・評価

トリコロール/青の愛(1993年製作の映画)
4.4
絶望からの再生、原動力は真実の愛と音楽。「トリコロール」の「青」だから、愛からの自由がテーマだと思うのだけど、全編通してその自由への葛藤が描かれていて、煮え切らない終着点はフランス映画らしくて良い。

夫の死以降淡々と振る舞っているようで、でも心の中には彼に対する深い想いと喪失感があって(水を始めとした青色の象徴的な使い方がまさにそう)、その微妙で難しい心情の変化と成長の過程を見事に表現しているジュリエット・ビノシュの演技に衝撃を受ける。オシャレなカット達は勿論、私事ながらも壮大な愛の"共作"劇にドラマ映画の新たな切り口を見せられた(30年近く前の作品だけど)。凄いものを見た。
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