『ジャンヌ・ダルク』とかけて『ダンサー・イン・ザ・ダーク』と解きます、その心は、救いがない。
世界史が苦手だったので、ジャンヌダルクに無関心でしたが、本作最後まで観て、引きずってます。最初は、『アルプスの少女ハイジ』のように、牧歌的なシーンだったのに、その後とのギャップにやられました。
史実の解釈という点で、戦争映画ほど、原作、監督の世界観が明らかになるものはない気がします。
一般的に戦争映画は、死を娯楽として扱うから好きになれません。
血が流れない不自然な、痛みを感じない作品、勝者の価値観を押し付ける作品には違和感を覚えます。
しかし本作は、基本、肉弾戦で、敵味方に関係なく痛みが伝わります。死体があっちこっちに横たわってます。
また米仏合作からか、ジャンヌ・ダルクに比べると、フランス国王は魅力的に見えません。
戦争が娯楽作品として観客が共有する本質は、憎い敵を倒す爽快感よりも、先人の犠牲があって、今の平和を満喫できる感謝の気持ちであるべきと考えます。
この映画を観ながらナウシカのことを考えました。ナウシカの最後は、実は、最後の前のシーンで終わってたのに、最後のシーンは、追加したと何かで読んだことを思い出しました。
関係ないですが、フランス軍の兵士のヘアスタイルは、洗練されてて、まるで、原宿でカットしたようでした。
元気のでないときには、おすすめしません。