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ジャンヌ・ダルクのktyのレビュー・感想・評価

ジャンヌ・ダルク(1999年製作の映画)
3.3
『ジャンヌ・ダルク』とかけて『ダンサー・イン・ザ・ダーク』と解きます、その心は、救いがない。

世界史が苦手だったので、ジャンヌダルクに無関心でしたが、本作最後まで観て、引きずってます。最初は、『アルプスの少女ハイジ』のように、牧歌的なシーンだったのに、その後とのギャップにやられました。

史実の解釈という点で、戦争映画ほど、原作、監督の世界観が明らかになるものはない気がします。

一般的に戦争映画は、死を娯楽として扱うから好きになれません。
血が流れない不自然な、痛みを感じない作品、勝者の価値観を押し付ける作品には違和感を覚えます。

しかし本作は、基本、肉弾戦で、敵味方に関係なく痛みが伝わります。死体があっちこっちに横たわってます。

また米仏合作からか、ジャンヌ・ダルクに比べると、フランス国王は魅力的に見えません。

戦争が娯楽作品として観客が共有する本質は、憎い敵を倒す爽快感よりも、先人の犠牲があって、今の平和を満喫できる感謝の気持ちであるべきと考えます。

この映画を観ながらナウシカのことを考えました。ナウシカの最後は、実は、最後の前のシーンで終わってたのに、最後のシーンは、追加したと何かで読んだことを思い出しました。

関係ないですが、フランス軍の兵士のヘアスタイルは、洗練されてて、まるで、原宿でカットしたようでした。







元気のでないときには、おすすめしません。
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