クリストフォルー

蘇える金狼のクリストフォルーのレビュー・感想・評価

蘇える金狼(1979年製作の映画)
3.8
現在、オバサン女優として大成した風吹ジュンだが、20代の彼女を知る世代は、まさかこれほど実力のある女優になるとは思いもしなかったのではないか。あの微妙な歌手時代を経て、今日の地位を成した彼女は、もっと賞賛されていい(いまだ叙勲もされていないらしい)。
20代最後に挑んだ本作の役柄は、実は彼女の経歴の中では異色であり、しかし、ファンとしてはよくやってくれたと思える、記憶に残るヒロインだ。
彼女の存在があったからこそ、優作の演じる朝倉が、悪党ではなく人間として煩悶する姿が際立ち、あのエンディングが胸に残るのだ。ヒロインに頼らなかった優作と、唯一並び立てた女優だと思うよ。
クリストフォルー

クリストフォルー