このレビューはネタバレを含みます
・エイリアン難民という秀逸なアイデア
・差別に関する皮肉的なテーマ
・ニュース風で演出された独創性
とても素晴らしく、面白かった!
ラストは受け入れがたいけど、それはエイリアンを気色悪いと思ってる証拠。
とても差別的だ。
しかし、この物語の主人公ヴィカスだけは差別的で身勝手な男から、エイリアンとの間に絆が生まれ、エイリアンのために自己犠牲する男に昇華した。
もし、見た目で判断しない仏の精神をもった人なら、ラストのヴィカスの自己犠牲に感動を覚え、変身した主人公を気の毒に思うものの、そこまでの後味の悪さはなかっただろうと思う。
しかし、そんなフラットな目をもった人はいない。僕達の気色悪いと思う感覚は確実にあり、やっぱり主人公の末路は、後味が悪かったw
おそらく主人公は、今後エイリアンという自分を受け入れ、人間だった頃を懐かしく思いながらも、第10地区でそれなりの生活をしていくのだろうと思った。
そのときにはもう、人間に戻るということがハッピーエンドではなくなってるかもしれない。