佐藤克巳

てんやわんやの佐藤克巳のレビュー・感想・評価

てんやわんや(1950年製作の映画)
5.0
獅子文六原作、鬼才渋谷実監督の地方が活況の時代、宇和島を舞台にした四国独立運動が愉快な上質喜劇の傑作。ハイテンポで繰り出されるコントの連続は全く息をつかせない。代議士志村喬の師事佐野周二が、秘密書類を預かり志村故郷相生町に隠遁するが、長者三島雅夫の食客となるや、住職薄田研二、町会議員藤原釜足、若衆三井弘次の上記密謀に加担、ハイキング先の平家村の宿主高堂国典の娘桂木洋子との一夜でこの地に居住を決意。床屋三津田健のダンス教室に、志村と選挙応援でやって来た秘書淡島千景の華麗なタップ他、これら練達な俳優の妙技に唸るのみ。
佐藤克巳

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