Omizu

日本のいちばん長い日のOmizuのレビュー・感想・評価

日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)
4.5
【1967年キネマ旬報日本映画ベストテン 第3位】
『大誘拐 RAINBOW KIDS』岡本喜八監督が大宅壮一の同名ノンフィクション小説を映画化した作品。キネマ旬報ベストテンでは第3位に選出されるなど高い評価を受けた。

これは傑作。二時間半という長尺だが全く飽きることがない。ポツダム宣言受諾までの「長い日」をドキュメンタリックに描出している。豪華キャスト陣の演技合戦にも注目。

三船敏郎、笠智衆、志村喬などなど日本の演技派スターたちが勢揃い。そりゃ良い映画になるわ。三船敏郎演じる陸軍大臣の切腹シーンは必見!

日本がポツダム宣言を受け入れるまでに何があったのか。その裏側を描き出す。軍部の反発やクーデター未遂、閣僚たちの葛藤、天皇の決断などを骨太に描写した岡本喜八の手腕に感服。

骨太で重厚な映像、一流キャストの演技合戦、高いレベルのプロダクションとこれ以上求めるものある?というくらい全てが完璧。当初は小林正樹が監督する予定だったらしいが、やはりこれは岡本喜八で正解だっただろう。日本映画史に残る傑作。
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