まよなか

ルパン三世 ルパンVS複製人間のまよなかのレビュー・感想・評価

4.5
ルパン三世の映画の中でも、もっとも原作に忠実なルパンを描いているのがこの作品だと思う。

ストーリーもさる事ながら、各キャラクターの設定が素晴らしい。各々の立ち位置は古くからのルパンファンをうならせる出来栄え。優しくて面白いだけじゃない、ハードボイルドでニヒルで軽妙な魅力が詰まっている。

特に印象的だったのは、ルパンがマモーのところへ向かおうとする時に、次元が銃を構えてルパンに問うこのシーン。
次元「行くなルパン!」ルパン「俺は、夢盗まれちまったからな。取り返しに行かにゃあ」次元「夢とは、女のことか?」ルパン「実際クラシックだよ、お前ってやつは」
このルパン三世の世界観がぎゅっと濃縮されたロマン溢れるやり取りに、痺れるファンは多いだろう。

アダルト向けのカットも多いが、やはりこれ抜きにはルパン三世の魅力は語れない。敵であるマモーの存在感も抜群だ。不二子の裸にボディスーツ姿は色々な作品にオマージュされている。

制作陣は各キャラクターの設定、ルパン三世の世界観の確立に大きく思い入れを持って作ったのだろう。
ルパン玄人を魅了する映画である。
まよなか

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