まず音楽と映像が素晴らしい
ワイヤーアクションが気になる人にはお勧めしないし、そんなとこ突っ込んでるようなら観なくていい
後半になると、今やってるのは誰の解釈なんだ?ってこんがらがりやすい
其々の内容は色分けされていて、これが美しい
全身黄色や赤色白色など、実際はそんな色の衣装なんか着てなかっただろう、それは知ってる
でも始皇帝の頭の中だったり無名の説明の中だったりだから寧ろ色が統一されている方が理解しやすい
十歩必殺
始皇帝も観念するほどの王手の状況…でも…
とどめをさせない理由 これに尽きる
どれだけの犠牲の上にそこまで辿り着いたのか…
それを噛み締めて尚踏みとどまらざるを得ない
その無念さは推して知るべし
いや、もしかしたらある種の達成感には包まれていたのかも
そしてそうなる事をすでに悟っていた人物
だからこそ『劍』の書体に拘ったのか
そして圧巻は最後のシーン
秦らしく黒がテーマ
引き算による処刑の演出
死体は映らないのに凄惨な最期が分かる
始皇帝についてちょっとだけ分かった気になる、ほんのちょっとだけ気持ちが理解できた気になる、そんな映画