しねま大福

ゴジラのしねま大福のネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラ(1954年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

はじめは「ゴジラより菅井きんの方が怖い」などとボケをかまそうかと思ったのだが、最後まで見て考えが変わった。「ゴジラ」は反核映画と評されることが多いようだが、もっと根源的なものがあるのではないか。芹沢博士が自ら発明した超兵器の使用を躊躇し、悩む場面だ。結局それを使ってゴジラを撃退するのだが、これを戦争に置き換えたらどうなるか。自国が攻め込まれ、超兵器を使わなければ甚大な被害が避けられないとしたら。もし第二次大戦のとき日本が核兵器を開発していたら、おそらく使っていただろう。これは「唯一の被爆国」とか「米国の原爆投下の正当性」という問題ではなく、「人類が自らを滅亡させるような超兵器を手にしたとき、いかに行動できるのか?」という深い問題提起を内蔵している、と言える。この映画が時代を経ても古びない所以だと思う。
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