金宮さん

ゴジラの金宮さんのレビュー・感想・評価

ゴジラ(1954年製作の映画)
5.0
「1954年で、製作期間1年未満でこのクオリティ」「聴くだけでザワザワする劇伴は当時から健在」「黒目がちなゴジラがしっかり怖い」などなど語ることはたくさんあるものの、やはり芹沢博士が圧倒的な印象。

他の皆さんのレビューでも数々言及されていますが、科学者の苦悩は『オッペンハイマー』ときっと同じテーマですよね。そして「我々は使わない」という強固な姿勢。まだ戦後まもない状況で、あくまでエンタメとしてハイクオリティは確保しつつ、はっきりとしたメッセージをしのばせる感じはとてもクールだと思います。

そういえば、オスカーの授賞式で山崎貴監督が「日本でも『オッペンハイマー』へのアンサー映画を製作しなけらばならない」とコメントしておりました。正直なところ山崎監督でいけるか?と思ってしまいましたが、もうほとんど答えはこの1954年版にあったということかもしれないですね。

芹沢博士の信念をベースに「自己犠牲はNG」という山崎監督の信条もブレンドしたアンサーとなるのかな、と期待が膨らみます。
金宮さん

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