魂コシ

ゴジラの魂コシのレビュー・感想・評価

ゴジラ(1954年製作の映画)
4.1
2014.5鑑賞

僕が思う「今作の見所」は大きく二つ。「(一作目)ゴジラが持つテーマ」と「特撮」


まず、そもそも「何故、今この時期に、ゴジラがリメイクされたのか?」ってことだと思う。

(子供向けの)娯楽作品としての印象が強い「ゴジラシリーズ」だけど、初めは全くそうじゃあ無かったんだよね。
「核の恐ろしさ」だとか「自然の脅威」だとか「人間の傲慢さ」だとか「平和ボケした人類への警鐘」みたいなのが本当のテーマなんだよね…。そういう意味もこめて、何十作品も出ているシリーズから、あえて今回、一作目を鑑賞した。

よく、目に見えない無形の「文化」だとか「概念」だとかを擬人化する事がある。地域の魅力をPRするためのゆるキャラ(くまもん、ふなっしーetc…)だったり、人間の精神力の強さを表したスタンド(知らない人はごめんなさい「ジョジョの奇妙な冒険」を読んでください…)だとかがその代表。
「ゴジラ」という存在は、正にそういうものだったと思う。「核の恐怖」や「人間の傲慢さと自然の恐ろしさ」みたいなのを目に見えるキャラクター・実体として表したものではないだろうか?
今から60年も前にそういうことができていたというのは、凄いと思った。終戦から9年であり、第五福竜丸が被曝した直後に公開された今作が大ヒットしたのも、そういうことなんだと思う。


撮影技術も凄い。白黒時代の映画とは思えないほどに迫力が伝わってくる。当時、ゴジラ以前は特撮がかなり軽視されていたらしいけど、全然軽視されるべきでは無い。模型の破壊シーンは、本当にリアル。



2014年版「GODZZILA」はかなり高評価らしーから、ぜひ観てみたい。
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