杜水

カリスマの杜水のレビュー・感想・評価

カリスマ(1999年製作の映画)
4.0
早稲田松竹レイトショーで観賞
特別な効果を使用している訳ではないのにとてつもない不穏さがあった。
カリスマと名付けられた一見ただの木にしか見えないものを巡って暴力や殺人が繰り広げられる。
不思議と観てる側も、段々カリスマを特別なもののように感じてくる。完全に閉じられた世界なので、いったいどれくらいの時間が経過してるのか、不安に駆られながら行動がエスカレーションしていくキャラクター達を固唾を呑んで見守る。
これこそ映画体験と呼ぶべきものだろう。
そして終盤に巨大枯木に銃をぶっ放す藪池のショットは、個人的に生涯忘れられないくらいのインパクトがあった。こういうショットを観るために映画館に通っているんだ。
杜水

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