ジョンマルコビッチ総統

塔の上のラプンツェルのジョンマルコビッチ総統のレビュー・感想・評価

塔の上のラプンツェル(2010年製作の映画)
4.0
初3Dキャラクターの作品でありながら、白雪姫から続くディズニーのプリンセス物語の集大成。

プリンセスの恋と冒険、そして幸福な結婚というお決まりのシナリオは本作を最後に消え、次のプリンセス物語である「アナと雪の女王」では女性の自己肯定と自立の物語へとシフトチェンジしてしまった。
本作はそれまでのプリンセス物語が限界を迎え破綻してしまった作品でもある一方、最後にふさわしい素晴らしくロマンティックな作品でもある。
有名なうっとりするようなランタンのシーンはもちろん素敵だが、私はラプンツェルとフリン、城下町の人々が円舞を踊るあのシーンがヨーロッパ古音楽風の劇伴と合わせてすごく好き。

フリンはディズニー女性スタッフたちが会議を繰り返し作り上げたというだけあり、従来のプリンセス物語最後の王子様としてふさわしいイケメンだった。欲を言えばラプンツェルとバランス良く活躍の場を与えてあげれば良かったのになあ。