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瀧の白糸のmamのネタバレレビュー・内容・結末

瀧の白糸(1933年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

〈活弁入り〉弁士:松田春翠

しっとりとした悲恋ものかしら...と思ってたら、とてもテンポよく色々な事が展開され最後まで釘付けだった泉鏡花原作の物語。

旅芸人で水芸の太夫として人気を博す瀧の白糸は、ある日出会った欣弥に恋をする。家のため諦めた学問を続けさせたいと願う白糸は援助するから立派な人になってと欣弥を東京へ行かせる。
芸人仲間からも頼られ人情の厚い姉御肌の白糸は仲間の駆け落ちを手助けしたりしてるうち欣弥への援助も苦しくなる。そんな中冬に入り夏の水芸は興行も出来なくなり援助も滞り...苦しさを知った欣弥も自分で何とかするという。
とうとう一座の存続さえも危うくなり苦渋の末身売り同然に高利貸しから金子を調達するも帰り際に盗難。盗人とグルだった高利貸しに激昂し誤って刺し殺してしまう。
捕まる前に一目欣弥に会いたいと東京へ行くもすれ違いで会えず逮捕となる。諦めきれぬ白糸は搬送中の汽車から飛び降りて脱出し、駆け落ちを助けた仲間に匿ってもらうも結局お縄となってしまう。
そして検事として現れたのが立派になった欣弥であった。欣弥に知られたくなくお金は盗まれていないと言っていたが、真実の大切さを説く欣弥の言葉に心を動かされ凶行を自白後に舌を噛んで自殺してしまう白糸。苦悩の末欣弥も後を追うように命を絶つのであった。

美しいけれど、なんとも救われないラストだった...。

(マツダ フィルム ライブラリー)

入江たか子は子爵の庶子でしたのね。

2022-149
2023-475 再見 Amazon Prime Video
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