瀧の白糸の作品情報・感想・評価

「瀧の白糸」に投稿された感想・評価

ひとつひとつのショットに震える。すでにスタイルが確立している。なんという傑作だろう。上下の構図が多い。橋の上と下で男女が再会するところなどすごい。カットが変わると左右が反転しているという大胆な撮り方もしている。最後はなんと法廷劇。
縁といふのもはじめは他人 今こゝで あたしの心を受けてくだされば それがつまり、、、 縁になるんだらうぢゃありませんか

澤登翠
初めての 無声映画 体験❣️
1933年…なんと昭和8年の作品
弁士 ハルキ
ピアノ 新垣隆

弁士のハルキさんの
文字通りの七色の声に
一人で演じている事を
忘れるほど!

新垣さんのピアノは
即興演奏♬との事だけれど
場面ごとの盛り上がりや
人物の感情やらに寄り添って
音楽だけが主張し過ぎず邪魔せず

98分間のサイレント映画を
一人の弁士の声とピアノだけで
ここまで演じられる事に驚き!

物語は
泉鏡花 の 義血侠血 という作品が原作で
旅回りの水芸人の「白糸」と
苦学生 「村越」の切ない物語
白糸の 侠気と乙女心に泣かされる

それにしても
あまりと言えばあんまりな……
ラスト 辛すぎ😭

* 11/25 劇場鑑賞
lag

lagの感想・評価

3.9
命を削って貢ぎ、想う。それに報いる。水芸者の悲恋。

弁士、澤登翠。
山籠り

山籠りの感想・評価

4.0
入江たか子のうっとりとする美しさ。
溝口との確執は如何程に…。
義理と人情を大切にする美しい太夫とそれを取り巻く義理堅い人々との結び付き、それを引き裂く低俗で粗野な男たち。

月をバックにした橋でのシーンは大変ロマンチック!髷をスルッとほどくしぐさの妖艶さ。
劇場での水が華やかにしぶく芸も素敵。

優雅に流れ続けるバイオリンの音色が突然不穏になる演出が、美しい白糸が張り詰めた様に感じて恐ろしかった。

溝口作品にしては珍しく相手役の岡田時彦が大変凛としていたからこそ、綺麗なままに進んでいった結末と展開。二人の想い合う美しい関係性が素晴らしかった。ラストは、強い絆の二人だからこそこれで良かったのだなと合点した。憂よりも美が勝ってしまった作品。こんなメンタリティの人間はもう日本には居ないのでしょうか…
活弁士さんの抑揚が素晴らしくとても良かった。
まつこ

まつこの感想・評価

5.0
ままならないのが浮世の常。
水芸人の悲劇。

愛している男のために気高く働く白糸姐さんにいやらしい男たちが罠を張る。「芸は売っても躰は売らない!」と啖呵をきる姐さんに襲う運命の悪戯。哀しい嘘と罪と罰。

女が嫌う女の浅ましさ、男が求める女の強さ。男なんて弱っちいいきものなのですよって姉に向けたメッセージなのかといつも斜に構えてしまう。

弁士の松田春翠さんの声がノリノリでいい。得意の作品だったらしく名調子なのだそう。そこに合わさる心地よい調べ。

溝口のお家芸的な作品だったけど白糸姐さんの涙にボロ泣きした。粗い画像の中で光る涙が本当に美しかった。
2014年10月4日、池袋・新文芸坐で鑑賞。 

作品は、溝口健二監督の1933年マツダ映画社の無声映画。 
入江たか子が美しい。 
岡田時彦(岡田茉莉子の実父)もなかなかのハンサム。 
浦辺粂子のクレジットもあったが、若すぎたせいか、どの女性か分からなかった(笑) 

物語は有名な泉鏡花原作のアレである。 
つい最近、若尾文子主演『滝の白糸』も観たが、あちらが結末を変えていたようである。

こちらの溝口監督作品の方が、必然的に素晴らしい。 
傑作である。
この映画を同時代でご覧になった当時の観客たちは後にヒロイン入江たか子が鬼監督に「化け猫女優」と虐げられる姿をどのように捉えていたのか?想像するだけで恐ろしくなります。 溝口健二「瀧の白糸」

その時の相手が誰だったか忘れましたがその相手は溝口と共に入浴中、彼の背中の傷を見て息を吞んだそうです。
溝口曰く「これですよ。女に切られでもしなけりゃね、女なんて描けませんよ」
痴情のもつれか?あるいは娼婦に切られた傷でしょうか?

また映画のために娼婦たちの生活を調査した際、その実態に打たれた溝口は大泣きして世の男どもの非礼をまるで自分の罪の赦しを乞うが如く彼女たちに詫びたそうです。

さらに奥様が統合失調症だった溝口が女の生きざまを描くとなれば演じるヒロインが無傷でいられるわけがないのです。

個人的に芸術家の暴君伝説の殆どにおいて少しのエピソードが増幅して語られたものだと思い込んでいる私ですが溝口の鬼暴君ぶりは一部の誇張もない、と思っております
ヒモ史上いちばんかっこいい
サイレントミゾグチもいいな
トーキーミゾグチよりわかりやすいし
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