山田

ドラえもん のび太のワンニャン時空伝の山田のネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

映画ドラえもん25作品目。
キャッチコピー「ぼくたち、また会えるよね。」

おなじみのび太の「ドラえも〜ん」からではなく、ドラえもんからの「のび太く〜ん」で始まるオープニング。前作よりもさらにイラストに丸みを帯びて可愛らしさが強くなった。
今まで環境破壊を扱ったものはあったけど今作は捨て犬猫にスポットが当てられている。のび太達は居場所の無くした犬猫を3億年前の世界へ連れて行き、イチに進化退化光線銃を使い無料フード製造機を使えるように教え、のび太たちが居なくても食べ物に困らない環境を整える事に成功する。
明日また会いにくると約束して帰るも、次の日の道中時空にできるねじれゾーンに巻き込まれ3億年前からさらに1000年進んだ世界に着いてしまった。
そこでイチにそっくりのハチに出会うが…

時代を超えた友情は今までもあったけど今回は少し複雑に時空がねじれていて新鮮だった。イチはのび太に会うためにタイムマシンで未来に向かうがねじれゾーンに巻き込まれてしまい幼児化。3億年前から1000年後の世界に放り出されてしまう。イチは捨て子としてタマに拾われハチとして大きく育つがイチとしての記憶は幼児退行時に薄れてしまっていた。

冒頭イチが溺れた時にのび太が「ぼくも泳げないんだ」と水を怖がりながらも助けたシーンはのび太の優しさと勇敢さに涙が出た。思わずのび太を応援した。
エンディングで犬猫時代のみんなの姿が描かれていたのはめちゃくちゃかわいかった。視聴者からデザインを募ったであろう登場キャラクターの元イラストも見られてなんとも微笑ましく羨ましさもあった。
捨てられて過酷な環境下で生きてきたズブのような子たちがのび太たちに出会ってもなお人を恨む気持ちが強かった点に責任を感じた。捨てるのも拾うのも人間。彼ら動物を幸せにするのも不幸にするのも人間なんだよなぁ。

軽く歴史を変えてる気がしたけれど滅んだ文明という事でタイムパトロールは仕事をしなかったのかな?

今作が大山のぶ代ら第1期声優陣の最後の映画作品。次からは新しいドラえもん。第2期声優陣達の時代が始まる。
25作品。2022年に鑑賞することができて本当に良かった。ぼくはのぶ代世代なのでずっと懐かしかった。ありがとうドラえもん。なんだかキャッチコピーが沁みる。
山田

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