リチャード・リンクレイターの『Boyhood』を見た時に、なんか『トイ・ストーリー 3』みたいだなぁと思った覚えがある
。幼年期から青年になるまでの、魔法のような時間に対するodeというか。『Boyhood』の終盤同様、子供部屋を出て、なんかよくわからんけど素敵そうな世界に旅立つアンディ。でも、（その大半をウッディやバズと共に過ごした）子供部屋の生活もまた奇跡であった。そのような感慨がある。自分も大学に行くときそういう清々しい寂しさのようなものを味わっていたなぁ、とか。案外大学生活ってそんなにキラキラしたもんでもなかったなぁ、とか、色々思う。
死を前にしてただ手を繋ぐことしか出来ない連中の表情の演技にぐっと来てしまうのと、なんといっても、アンディ、大人になったアンディの表情の演技が素晴らしい。ずっと一緒にいられたらいいのにね、ということと、そうもいかない、ということ。俺は成長とは崩壊の一過程に過ぎないと考えていた。でもきっとそうじゃないんだ、ということ。そういうことを思わされた。
