ザムザの女

ぐるりのこと。のザムザの女のレビュー・感想・評価

ぐるりのこと。(2008年製作の映画)
5.0
絵を描く人なら共感するところが多い映画だと思う。
こうやって辛いことがあっても、その時々に言葉ではうまく表現しきれなくても、淡々と対象を見つめて、共に「ぐるりのこと」を描きながら歩むこと。
これこそが祈りなのではないでしょうか。


豆知識だけど作中でもちょっとだけ登場するムンクは自分の絵を「子供たち」と言ってとても大切にしていたらしい。彼ら夫婦にとっても自分たちの絵は二人が寄り添う愛が咲かせるささやかな花のようなものなのではないでしょうか。

樋口亮輔は人間の感情の機微を描く日本映画の監督としてもっと広く評価されるべきだと思う。
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