ライアン・ラーキンNFB時代の作品。木炭画で描かれた哀しいアニメーション。
ドビュッシーの音楽“シランクス”をベースにギリシャ神話の牧神パーンと妖精シュリンクスの悲劇を描いた作品。
ニジンスキー“牧神の午後”を思い出してしまい…号泣。嗚咽するほど胸が痛くなりました。
ものの3分でもここまでの感動をくれるのがアニメーションの素晴らしいところだと思う。
アニメーションとしても本当に素晴らしくて、技法としてはアレクサンドル・ペトロフの油彩画アニメーションと同じような感じで、ひとつのフレームで描いたものを、消しては描き消しては描きして動かしているんですね。ただ木炭画ならではの輪郭の濃淡が素晴らしくて、本当に薄い霞がかかった森の中にいるようです。湿度を感じさせるアニメーションなんて初めて見ました。