冷蔵庫とプリンター

怒りのキューバの冷蔵庫とプリンターのレビュー・感想・評価

怒りのキューバ(1964年製作の映画)
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 『鶴は翔んでゆく』での人間離れした撮影に、キューバの絶好のロケーションとセンセーショナルなテーマをブレンドして発展させた感じの傑作。
 屋上から水中へと至る序盤のショットや、バルコニーから空中へ抜けて葬列をハイアングルで捉えるショットなど、もう訳がわからないほどすごい。
 ナイトクラブのシーンなんかも凝っている。『マーベラス・ミセス・メイゼル』というドラマのS3のどこかでオマージュシーンがあったけど、比較にならないくらい今作の方が優れている。
 なかなか真似できない芸当だが、『鶴は翔んでゆく』と比べると、かなり大胆さを増していた印象。ヌーヴェルバーグ以前以後の差かなと思った。