鑑賞した初めてのハネケ作品。
内容はとても邪悪で、とても不気味な作品だけれど、不思議なことに魅了されてしまった。
何が?どこが…?と言われると上手く言えないが、どこかに絶対存在する悪を体現する人間を見事に表現していて、主人公のふたりに感じたのと同じ感覚で、ハネケ監督を憎々しいと感じた。
タイトルが出るところなんか、ヘヴィメタル(ロック?)な音楽と相まってめちゃめちゃ格好良い。
“白”といえば、純潔や純粋、無垢、清潔を象徴する色だが、この作品の邪悪なふたりは、その白を全身に纏って犯行に興ずる。
一家をじわりじわりと袋小路に追い込む狡猾さは見ていて腹が立つけれど、細かい演出が巧みだな、と言わざるを得ない。
散々な目に遭わされる家族の、汗まみれになって、なす術もなく追い込まれる様も恐怖が伝わってきて良い。
初めて鑑賞した当時は、やばい監督が出てきたなぁと思ったが、過去作もとんでもない作品がずらりと揃っていて、それらを半ばワクワクしながら、半ば後ろめたさを感じながら、鑑賞した次第。
ミヒャエル・ハネケ監督作品のDVD-BOX📀は持っておきたい。