白波

ファニーゲームの白波のレビュー・感想・評価

ファニーゲーム(1997年製作の映画)
4.2
DVD鑑賞
終始不穏で、光のないゲームを描いたサスペンス作品。
「U.S.A.」をまだ観ていなかったので、久しぶりにと合わせて鑑賞。
そしてこれが今観ても、実にクセのある作りです。
ハリウッドの娯楽性を真っ向から否定する、悪意に溢れたものになっているんですね。
ザラっとした映像、暴力をあえて映さずに伝える痛み、噛み合わない行動と会話、タブーから入る殺害、そして巻き戻し。
観客が不愉快になるよう徹底的に作られています。
作品のテーマであろう「現実と虚構」が実に巧みで、現実感たっぷりな絶望に時折見せるメタの演出を織り混ぜるなど、その引き込まれ方がすごい。
あと冒頭での明らかな伏線の仕込み「ナイフ」、最後の最後に出てくるのですがこれも実にうまい。
これは本当やられました、見事です。
白波

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