去年の日本のジェンダーギャップ指数は144カ国中114位。男女比の格差が年々広がっていく深刻な問題を抱えていて、更にはセクハラ問題が絶えない日本。因みにネパールは111位、カンボジアで99位。
表面上経済では先進国であったとしても、内面的な思想の遅れがどんどん後退していってるように思う危機感。誰もこの後退を止めることは不可能だけど、一人一人の意識が大きな流れを作っていくと信じるしかない。
そんな不安や生きづらさを感じる中で、この作品が与えてくれる女性賛美のパワーにオゾン監督の愛が感じられる。彼の女性観は見ていて本当に心地が良い。ただ欲望の対象という描かれ方ではない。リーダーになれる強い女性を”男性”が作り上げることの重要さを痛切に感じる。
作品を通してストレートに伝わるイデオロギーってすごく興味ある。”普通””当たり前”の概念をあっさりとぶち壊してくれるので爽快。もちろん、恋愛遍歴も一くせ二くせあって面白い!