イマジンカイザー

機動警察パトレイバー THE MOVIEのイマジンカイザーのレビュー・感想・評価

4.1
4DXにて鑑賞。折に触れてソフトで何度か見ていたはずだけれど、搭乗し戦うイングラムのアクションと、終盤における暴風雨や波の揺らぎと4DXの親和性がすこぶる良く、新鮮な気持ちで楽しめました。

お話の肝となるコンピューターウィルスをはじめ、今となっては使い古された題材なれど、冒頭の無人レイバー戦からの謎の提示と、ちょっとしたキッカケからその答えが開示されてゆくところの丁寧さのお陰で、観ている間全く気にならないのは作り手側のうまさ故か。

パトレイバーといえば次作『2』のイメージが大きかったのだけど、そちらではほぼ片隅に追いやられたレイバーとレイバーがぶつかり合うシーンのカッコよさ、そもそもレイバーありきで組み立てられたシナリオ、デッキアップ作画の細やかさと、ロボを魅せる構成がこれでもかと繰り出され、あちらとの対比でますますこっちが好きになれました。
そして、本作でここまでやったなら、次作があそこまでレイバーを廃した作品になるのも納得。二番煎じになるだろうし、こんな事件のあとじゃあまりレイバーを手近に置きたがらないだろうし。

コロナ禍で公開が遅れてしまったけれど、結果として封切り日が31年越しにほぼ当時と同日くらいになったのは怪我の功名というべきか。意図して日を近付けたのかしら。