鳩摩羅什

十二人の怒れる男の鳩摩羅什のレビュー・感想・評価

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)
4.0
有名な『十二人の怒れる男』を観た。アメリカでの公開は1957年(昭和32年)、日本での公開は1959年(昭和34年)である。東京タワーが完成したのが1958年(昭和33年)で、その頃を描いたのが『ALWAYS三丁目の夕日』だから、日本はまだまだ牧歌的な時代。この時代に本作のような理詰めの作品を観た人は驚いたのではないか。
監督のシドニー・ルメット(1924-2011)は後に『狼たちの午後』を撮る。名優ヘンリー・フォンダ(1905-1982)は主演だけでなく製作にも携わっている。
本作の登場人物は高低浅深に関わらず自分の意見を言う。民主主義はそこからしか始まらないことがよくわかる。11対1でスタートした議論の動向に釘付けになる。
アメリカの凄さは「理想を言う人がいる」ことにあると思うが、本作はまさにそれを体現している。
鳩摩羅什

鳩摩羅什