LILY

蛇にピアスのLILYのレビュー・感想・評価

蛇にピアス(2008年製作の映画)
3.2
当時の渋谷の若者を中心に、エロと暴力とフェチズムを描いた作品。
快楽主義の短絡的であり、刹那的。
それぞれのキャラクターごとに上手く表現しているとは思ったが、流石にほとんど共感はできなかった。
生の実感として痛みを求める主人公。
SM描写は中途半端に感じたが、ピアスを拡張する痛みに耐え、味わう姿には真に迫るものがあった。
そうなるまでの経緯や、そこでしか生きていけない理由等のバックグラウンドをもっと掘り下げてくれれば物語に入り込めたかなと思った。
ただ最初から共感できる人からするとそれは蛇足かも知れない。
失踪からご飯も食べることが出来ずボロボロになる程好きだったアマを殺した相手がシバとわかっても、一緒にいることにするルイ。
なかなか理解しがたいが、彼らには彼らなりの哲学があるのでしょう。
最後は妊娠が発覚して終了(諸説あり)。

特に何かが深く刺さるものではなかったが、フェチズム的には好きな部類だったのでだらっと見れた。
他の似た系統の作品に触れる前に観られたならば、もう少し感銘や衝撃があったかもしれない。
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