舞台ロンドンは無理があるだろ、とツッコミながら中盤まで普通のミュージカルだと思って観ていたら、終盤でそれまで添え物だと思っていた要素が伏線であったことが判明する展開だった。表題曲“Tonight And Every Night“ 歌唱シーンの演出がスクリーンの映像と舞台の役者をシンクロさせるという際立って目を引くものであったのが驚き。ここで歌っているのがヒロインではなく……というのがラストに向けた最大の仕掛け。
アメリカのプロパガンダ映画にしては「耐え忍ぶ」「勝利を信じて諦めない」と言ったヨーロッパ的な戦争観を前面に出していて珍しいなと思った。
リタ・ヘイワースの顔と衣装のビジュアルの派手さがカラーだとやりすぎなくらいに引き立つね。だからか黒いドレスを着ている時は顔にパッと目がいくという意味でバランスが良い。