たむ

眠狂四郎 殺法帖のたむのレビュー・感想・評価

眠狂四郎 殺法帖(1963年製作の映画)
3.1
市川雷蔵さん主演の『眠狂四郎』シリーズの第1作で、ある意味異色作な一本です。
007もそうなのですが、一作目の印象を二作目で変えて、それがスタンダードになることがあります。
眠狂四郎シリーズも、一作目は娯楽時代劇の一本であり、「全ての人間が嫌いだ」と言いつつ、なかなか明るく笑顔も見せる狂四郎は、シリーズの中でも本作だけでしょう。
とは言え、娯楽時代劇、チャンバラ映画としては楽しめます。
少林寺拳法の使い手を若山富三郎さんが演じていますが、弟の勝新さんと瓜二つ、そっくりです。
円月殺法対少林寺拳法の戦いは、異種格闘技戦のようでもあり、忍者まで出てきます。
下手するととんでも時代劇な印象にもなってしまいますが、ギリギリ挑戦的ではあるものの、プログラムピクチャーに入っている作品です。
虚無感をテーマとした本シリーズの中でも、第一作目がいちばんの異色作になっていそうな雰囲気が感じられます。
時間はかかるかもしれませんが、眠狂四郎全作レビュー、開始していきますね。
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