No.1599
ロベール・ブレッソン監督初鑑賞。
監督作品を5本ぐらい準備していて、ぼちぼち観るつもりでいる。
が、最初から躓いた。
一匹のロバとひとりの少女の数奇な運命を描いた作品。
ピレネーの小さな村に住む幼い少女マリーは、生まれたばかりのロバにバルタザールと名付けてかわいがる。
10年後、バルタザールは鍛冶屋の苦役に使われていたが、その苦しさに耐えかねて逃げ出し、マリーのもとへと向かう。
成長したマリーは再会を喜び、バルタザールを連れて歩くが、彼女に思いを寄せるジェラールは嫉妬し、バルタザールを痛めつける。
物言わぬロバの視点を通して人間の愚かさや醜さを淡々と描き出す。
と、ストーリーはこんな感じ、ロバの視点はゾッとするぐらい分かるのだけど。
「旧訳聖書、新訳聖書にでてくるロバが着想源で、ドストエフスキーの白痴でムイシュキン公爵が市場で出会うロバに触発されて作った」
だそうだ。聖書は別として、白痴は読んだことはあるけど、ロバの話は思い出せない。
主演のマリー役アンヌ・ビアゼムスキーは初主演。確かに目が素晴らしくいいが演技が下手なのは一目瞭然、他の出演者たちも素人ということで、雰囲気はわかるものの一本調子であることは否めない。
出演者に全く笑顔がない。
笑顔をするところもないので、仕方ないが、これがDVDに付いている作品解説では、
「苦悩や陰鬱とは別の印象である。画面の調子はどちらかといえば明るく、登場人物たちの身振りは軽やかで、人を浮き浮きさせるような「遊び心」が横溢する。」
とある。
へーっそうか⁉️と思うしかなかった。
自分の感性は完全崩壊の模様😄
ロバの視点で見ることで、それが浮き彫りになる気はする。
3つ印象的なシーンがあった。
1つ目は、それぞれのシーンで写されるバルタザールの目。ロバの目はこんなに物事が見えているような目をしていたろうかと思わせる。バルタザールが横にいるだけで、あなた方のすることは全て見透かされている。そんな気になる。
監督はこれを撮りたかったのだろうか。
2つ目のシーン。パルタザールが、繋がれ、鞭打れ、労働を強要させられるシーン。虐待が痛々しく、人間の愚行に「ハッ」となる。このシーンは極めて象徴的な気がする。
3つ目はラスト。羊の群れが去った後に、バルタザールが横たわっている姿。まさに昇天のイメージで。
シーンを追えば心に残るシーンはあり、なんとなくそう言うことかと思うものの、それが何か特別に心に響いたかと問われれば、それはない。
いずれにしても残り4本は観てしまう。感想が変わったらその時は、またレビューを修正することに🤭